引っ越し・転居の際に役所ですべき手続きとは?順番や持ち物も解説
2024.01.19 更新
こんにちは、北ガスの工藤です。
引っ越しの際には、さまざまな手続きが必要になります。
転居前に済ませておかなくてはいけないもの、転居後に行うものがあり、さらに、転居の手続きもインターネットや電話で済むものから、役所へ足を運ばなくてはいけないものまであります。
特に役所での手続きは、うっかり忘れてしまうと何度も役所に足を運ばなくてはいけなくなってしまい、時間も手間もかかります。
そこで今回のコラムでは、転居の際に役所で必要となる手続きを中心にご紹介!
役所以外での手続きや手続きが必要なタイミングもお伝えします。
引っ越し・転居の際に役所で必要な手続き
役所で必要な手続きや必要な持ち物を漏れなくチェックしておきましょう。
役所の開庁は基本的に平日の日中のみなので、できるだけまとめて行いたいですよね。
役所での手続きを忘れてしまうと、役所に何度も足を運ばなくてはいけません。
別の市区町村へ転居する場合は、旧住所の役所での手続きをしないと新住所での手続きができないケースも多いので注意しましょう。
役所で必要となる手続きは以下のようなものになります。
- 【全員】転出届・転入届/転居届
- 【全員】マイナンバーカードの手続き
- 【該当者のみ】国民健康保険の手続き
- 【該当者のみ】国民年金の手続き
- 【該当者のみ】児童手当の手続き
- 【該当者のみ】印鑑登録の手続き
- 【該当者のみ】介護保険の手続き
- 【該当者のみ】ペットの登録変更手続き
それぞれ、手続きが必要な人の条件や持ち物などについて詳しくご紹介します。
【全員】転出届・転入届/転居届
転出届・転入届/転居届の提出は、引っ越しするすべての人が必要な手続きです。
別の市区町村へ引っ越す場合は、転居前に現住所の役所で「転出届」を提出し、転居後に新住所の役所で「転入届」を提出します。
同一市区町村での引っ越しでは、転居後に新住所の役所で「転居届」を提出して住民票を移しましょう。
<転出届・転入届>必要な持ち物
別の市区町村へ引っ越すために転出届を出す場合には、以下のものを持参しましょう。
- 本人確認書類
- 印鑑
- 引っ越し先の住所がわかるもの
- 印鑑登録証(該当者のみ)
- 国民健康保険証(該当者のみ)
- 高齢者医療受給者証(該当者のみ)
- 乳幼児医療証等(該当者のみ)
引っ越し先で転入届を出す際には、下記のものが必要です。
- 転出証明書
- 本人確認書類
- 印鑑
<転居届>必要な持ち物
同じ市区町村の中で引っ越す際に出す転居届の手続きでは、下記のような持ち物が必要となります。
- 本人確認書類
- 印鑑
- 国民健康保険証(該当者のみ)
- 高齢者医療受給者証(該当者のみ)
- 乳幼児医療証等(該当者のみ)
【全員】マイナンバーカードの手続き
マイナンバーカードやマイナンバー通知カードの住所変更も、全員が必要な手続きです。
引っ越し後に転入届や転居届を出すタイミングで、マイナンバーカードの住所変更の手続きを行います。
必要な持ち物
下記のものを忘れずに持っていきましょう。
- マイナンバーカード/マイナンバー通知カード
- 本人確認書類
- 印鑑
【該当者のみ】国民健康保険の手続き
国民健康保険の被保険者であれば、引っ越し前の市区町村で「国民健康保険の資格喪失手続き」、引っ越し先の市区町村で「国民保険の加入手続き」をする必要があります。
同じ市区町村の中で転居する場合には住所変更の手続きが必要です。
国民健康保険は主に農林漁業従事者や自営業者などが対象です。
引っ越しの日から14日以内に手続きをする必要があり、手続きをしない場合には保険診療を受けられなくなる可能性もあります。
必要な持ち物
別の市区町村に引っ越す場合、引っ越し前の手続きには下記の持ち物が必要となります。
- 国民健康保険証
- 印鑑
- 高齢受給者証(該当者のみ)
引っ越し後の手続きにはこれらを持参しましょう。
- 転出証明書
- 本人確認書類
- 印鑑
同じ市区町村で引っ越しをする場合には下記のものが必要です。
- 国民健康保険証
- 印鑑
どちらの場合でも、保険料の口座振替を希望する場合にはさらに下記のものが必要となります。
- 口座振替用の預金通帳
- 口座届出印
【該当者のみ】国民年金の手続き
農林漁業者、自営業者、その家族、学生などは「国民年金第1号被保険者」に該当し、別の市区町村に引っ越す際には転居先の役所での手続きが必要です。
なお、同じ市区町村内で引っ越す場合には手続きは必要ありません。
必要な持ち物
以下のものを持参しましょう。
- 国民年金手帳
- 印鑑
【該当者のみ】児童手当の手続き
児童手当の手続き方法は、別の市区町村に引っ越す場合には転居前の役所で「児童手当受給事由消滅届」を提出し、転居先の役所で「児童手当認定請求書」を提出します。
同じ市区町村で引っ越す場合には、手続きをする必要はありません。
児童手当の手続きを引っ越しの日から15日以内に行えば、通常の規則では支給されない月の手当を受けることが可能です(15日特例)。
必要な持ち物
転居前には下記のものを持参しましょう。
- 印鑑
- 受給事由消滅届
転居後の手続きにはこれらの書類や持ち物が必要です。
- 印鑑
- 普通預金通帳
- 健康保険証の写し
- 所得課税証明書
- 別居監護申立書(該当者のみ)
- 別居している児童の世帯全員の住民票(該当者のみ・請求者と子どもが別居している場合)
- 生計監護維持申立書(該当者のみ・請求者が子どもの実父・実母以外の人、および連れ子の場合)
【該当者のみ】印鑑登録の手続き
不動産や自動車などを購入する予定がある場合には、印鑑登録の手続きが必要です。
印鑑登録をすると、契約を締結する際などに実印として使うことができるようになります。
別の市区町村に引っ越す場合は、転出届を出すタイミングで登録抹消し、引っ越し後に再登録を行います。
同じ市区町村内で引っ越す場合には印鑑登録のための手続きを行う必要はありません。
転居届を出すことで印鑑登録の住所も変更することができます。
ただし、例外もあるため、市区町村の役所で確認しておくと安心です。
必要な持ち物
転居前の手続きで必要なものは下記のとおりです。
- 印鑑登録証
転居後にはこのような持ち物が必要となります。
- 本人確認書類
- 登録したい印鑑
【該当者のみ】介護保険の手続き
要介護者が引っ越しをする際には、介護保険の住所変更の手続きが必要です。
別の市区町村へ引っ越す場合、引っ越し前に「資格喪失手続き」を行うと「介護保険受給資格者証」が交付されます。
引っ越し後に改めて「要介護・要支援認定」を受けて再加入します。
同じ市区町村内で引っ越す場合には、転居届を出すタイミングで介護保険の住所変更を申請すれば、新しい介護保険被保険者証を受け取ることができます。
なお、引っ越しの日から14日以内に手続きを行わない場合、今受けている介護サービスや支援を受けられなくなることも。
代理人による申請も可能なので、なるべく早く手続きを済ませておきましょう。
必要な持ち物
転居前の手続きで必要なものは下記のとおりです。
- 介護保険被保険者証
転居後には下記が必要となります。
- 介護保険受給資格者証
【該当者のみ】ペットの登録変更の手続き
犬や国の指定動物(ワニやマムシ、タカなど)をペットとして飼っている場合、引っ越し先の役所か保健所で登録をする必要があります。
必要な持ち物
これらのものを持参しましょう。
- 登録事項変更届
- 鑑札
- 注射済票
「登録事項変更届」を提出し、「鑑札」と「注射済票」をもらいます。
「注射済票」は狂犬病の予防注射をしていることを証明する書類です。
引っ越し先の役所か保健所で、鑑札を提出して登録住所の変更手続きを行なってください。
同じ市区町村内で引っ越す場合は、役所か保健所で「登録事項変更届」を提出します。
市区町村によっては犬の登録料や注射済票交付手数料などが必要となる場合もあります。
引っ越し・転居の際は役所以外での手続きも忘れずに!
引っ越し・転居の際は役所での手続き以外に、電気・ガス・水道といったライフラインの引っ越し手続きや、さまざまな証明書、契約の住所変更手続きなども必要になります。
役所での手続き以外で必要となる主な手続きには以下のようなものがあります。
- 賃貸住宅の解約
- 電気・ガス・水道・インターネット・固定電話の引っ越し
- 携帯電話の住所変更
- 郵便物の転送手続き
- 保育園・幼稚園・学校の転校手続き
- 免許証、パスポートの住所変更
- 自動車関係の登録変更
- クレジットカードや保険、銀行口座の住所変更
- NHKの住所変更 など
特に注意が必要なのは、学校関連の手続き。
公立学校か私立学校かによって手続きが変わります。
公立学校の場合は、在籍中の学校で「在学証明書」と「教科書給与証明書」を発行してもらう必要があるため、忘れずに受け取りましょう。
私立学校や高校の場合は編入試験が必要になりますので、お子さま自身の準備も必要です。
幼稚園の場合は、転園先に空きがあるか早めに確認することをおすすめします。
また、パスポートについても注意を。
パスポートは、住所が変わるだけであれば手続きの必要はありません。
ただし、引っ越しと同時に本籍や氏名に変更がある場合は手続きが必要になります。
郵便物の転送手続きについても郵便局やWebでできますので、忘れないよう気を付けてくださいね。
電気やガスなど、ライフラインの手続きも忘れずに進めておきましょう。
ライフラインの手続きについては、こちらで詳しくご紹介しておりますので、あわせてご確認ください。
引っ越しの電気・ガス・水道(ライフライン)の手続きを解説!タイミングも
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引っ越し・転居の際に役所で必要な手続きの順番と流れ
引っ越し・転居前に必要な手続き・転居後に行う手続きについて、その順番やタイミングを確認しましょう。
転居が決まったら
転居が決まったらできるだけ早めに行うべき手続きは以下のようなものです。
- 賃貸物件の解約連絡
- 駐車場の解約連絡
- 引っ越し業者の見積もりと契約
- 保育園・幼稚園・学校の転校の連絡 など
転居の1カ月前~
ライフラインの手続きは転居の1カ月前頃から可能です。
直前になって慌てないように、できるだけ早めに進めましょう。
遅くても1週間前には済ませておきたいものです。
- 電気・ガス・水道の利用停止・利用開始手続き
- 固定電話の解約・新規契約手続き
- インターネットの利用停止・利用開始手続き など
転居の2週間前~
別の市区町村へ転居する場合は、以下の手続きが必要です。
役所での手続きは2週間前から可能になります。
- 転出届
- 国民健康保険の資格喪失手続き
- 印鑑登録の抹消
- 原付の廃車手続き
- 児童手当の住所変更手続き など
そのほか、必要に応じて以下の手続きも行いましょう。
- 郵便物の転送手続き
- 粗大ごみの処分申し込み など
転居当日
転居当日は旧居で必要に応じてガス・水道の利用停止の立ち会い、旧居の明け渡しの立ち会いなどを行います。
また、新居でガスを利用する場合は開栓作業の立ち会いと使用方法の説明などを受けます。
転居後
転居後は役所で以下の手続きを行います。
- 転入届または転居届
- マイナンバーカードの手続き など
別の市区町村からの転居の場合、該当者は役所にてこちらの手続きも行いましょう。
- 国民健康保険の加入手続き
- 印鑑登録の手続き
- 国民年金の手続き
- 児童手当の手続き
- ペットの登録変更手続き など
下記のような契約の住所変更も順次行なっていきましょう。
- 携帯電話の住所変更
- 保育園・幼稚園・学校の転校手続き
- 免許証、パスポートの住所変更
- 自動車関係の登録変更
- クレジットカードや保険、銀行口座の住所変更 など
転居に関わる手続きはたくさんあるので混乱しがちですが、一つずつ確実に進めていきましょう。
引っ越しでの手続きややることのチェックリストや進め方のコツをご紹介した、「引っ越し手続きのやることチェックリストとスムーズに進めるコツを公開!北海道・札幌へ引越す方も必見!」のコラムも公開中!
こちらもぜひ活用してくださいね。
まとめ
●引っ越し・転居の際に役所で必要な手続き
転居の際に役所で必要な手続きは、転出届・転入届/転居届、マイナンバーカードの手続きです。
そのほか該当者は国民健康保険、国民年金、児童手当、印鑑登録、介護保険、ペット登録変更の手続きなども必要です。
基本的に、同一市区町村での引っ越しでは転居先での手続きのみですが、別の市区町村への引っ越しでは旧住所・新住所での計2回の手続きが必要となります。
●そのほか引っ越し・転居の際に必要な手続き
ライフラインの引っ越しや、免許証やパスポート、契約関係の住所変更手続きなども必要です。
引っ越しでライフラインの手続きを行う際には、よりおトクになる電気・ガス会社への切替の検討もおすすめです。
●引っ越し・転居で必要な手続きの順番と流れ
引っ越しが決まったらできるだけ早めに手続きや準備をスタートしましょう。
ライフラインの引っ越しは1カ月前から、現住所の役所での手続きは2週間前から可能です。
転居後は登録や契約の住所変更の手続きも順次進めていきましょう。
引っ越しを機会に電気やガスのプラン見直し・乗り換えを検討するなら、北ガスの「引っ越し時にガスと電気をまとめておトクなセットプラン」がおすすめです。
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著者情報
エネルギー企画グループ
販売支援企画チームリーダー
工藤 鉄也(くどう てつや)
こんにちは!北ガスの工藤です。
札幌市南区生まれの南区育ち、学生時代はサッカーをずっとやっていました!
ガスへの切り替え営業担当を経て、現在は営業全般の企画を担当しております!
お客さまに喜んでいただける記事をお届けできるようがんばります!