オール電化の家にガスを引くのは得?コストやメリットを電気とガスで比較
2022.01.26 更新
こんにちは、北ガスの工藤です。
「現在はオール電化だけど、ガスに変えたら光熱費がお得になる?」と検討している方はいらっしゃいますか?
月々の光熱費はもちろんですが、熱源の切り替えとなると、切り替えにかかる初期費用も合わせて考えたいものですよね。
今回のコラムでは、オール電化の家にガスを引く場合もふまえてコストを比較。
オール電化とオールガスのコスト比較や切り替えによる初期費用、それぞれのメリットとデメリットを解説しますね。
しっかり比較して検討してみましょう。
オール電化の家にガスを引くのはお得?電気・ガスのコストから比較
オール電化とは、家庭のエネルギーをすべて電気でまかなうシステムのこと。
給湯は電気温水器やエコキュート、暖房はエアコンや蓄熱暖房、温水を使ったパネルヒーターなどの電気暖房を使用、キッチンのコンロはIHクッキングヒーターとなります。
「オール電化にしたけれど、思ったより電気代がかかっている気がする」「通電カットの時間が寒い」「やっぱりガスコンロの直火で料理をしたいから、あわせて熱源の変更を考えている」という声は少なくありません。
オール電化の家にガスを引くと、キッチンのコンロと給湯・暖房はガス、照明や電化製品には電気を使うというかたちになります。
なお、家庭のエネルギーのメインをガスにすることを「オールガス」ともいいますが、これは電気を使用しないという意味ではありません。
オール電化とオールガスの光熱費を比較
まずは電気とガスの光熱費を比較してみましょう。
【電気】
基本料金:2,724円
電気1kWhあたり料金単価
午後時間(13:00~18:00):40.67円
朝晩時間(8:00~13:00、18:00~22:00):30.90円
夜間時間(午後・朝晩時間以外):14.63円
条件:北海道電力(株)eタイム3プラス:7kVA(70A=7kVA)
【都市ガス】
基本料金:4,337.3円(ゆ~ぬっく24ネオ・D区分)
エネルギー1kWhあたりの料金単価:約7.02円(2021年12月検針分参照)
家庭用コージェネレーション契約では、同様の使用区分で基本料金は4,719円、料金単価は1kWhあたり約6.49円となります。
※北海道ガス株式会社:料金表一覧より(2021年12月検針分参照)
1kWh=860kcal・都市ガスの発熱量を11,000kcal/㎥として計算
基本料金は、一般家庭でのガス使用量月280㎥を目安とした使用区分を参照
オール電化の場合、夜間の電気代が安いプランを契約し、夜のうちに電気温水器でお湯を沸かしておくという使い方が基本です。
なお、夜間の電気代が安いプランは、日中の電気代が割高になってしまうため注意が必要です。
また、エネルギー1kWhあたりの料金単価を比較すると、オール電化で割安となる夜間の単価と比較したとしても、圧倒的に都市ガスの方がお得になります。
オール電化からエネルギーのメインをガスに切り替えると、多くのケースで月々の光熱費を抑えることができるでしょう。
電気とガスの光熱費の比較については「オール電化と都市ガスを比較!光熱費やメリットを詳しくチェック」でも詳しくご紹介しています。
オール電化の家にガスを引くときにかかる費用は?
エネルギーの切り替えで気になるのは、やはり工事や設備購入などの初期費用。
オール電化からオールガスへ切り替えるのにかかる費用の目安をご紹介します。
- ガスボイラー(エコジョーズなど):50~65万円程度
- ガスコンロ:10~20万円程度
ガスボイラーは電気温水器よりも購入価格が安いといわれています。
ボイラーの寿命は10~15年程度なので、ボイラー交換に合わせてガスへの切り替えを検討するのも良いと思います。
- ガス管の引き込み工事
ガスへの切り替えでは、敷地内へガス管を引き込み、ガス機器へ接続する工事が必要です。
敷地内での配管工事は1mにつき1万円前後が目安で、一般家庭では15~20万円程度になることが多いです。
過去にガスを使っていた、今もガスコンロなど一部のガス機器を使っているなどの場合は、すでにガス管が引き込まれていて一部の工事が不要になることもあります。
詳しくはガス会社へ相談し、見積もりをとって確認しましょう。
オール電化からオールガスにするメリットは?
オール電化からオールガスにするメリットは、やはり光熱費を抑えられること!
1kWhあたり単価の比較でも分かるとおり、都市ガスはお得です。
また、ガスは立ち上がりが早くパワーが強いので、厳しい冬のある寒冷地の給湯や暖房にもおすすめ。
ストレスなくすぐに部屋を暖めたり、お湯を使ったりもできます。
直火のガスコンロは、料理好きの方にも根強い人気がありますよ。
もちろんオール電化にも、熱源を統一することでガス基本料や利用料がかからず、支払い管理がシンプルになるというメリットがあります。
災害時にライフラインが止まってしまった場合も、電気の復旧は比較的早いといわれています。
ただし、停電してしまうとすべての設備が使えなくなってしまうというリスクもあるので注意してください。
北ガスでは「北ガスの電気」も供給しているので、給湯・暖房とコンロはガスを、照明や電化製品は引き続き電気を使ったとしても、「都市ガス」+「北ガスの電気」で支払い先を一本化することもできます。
まとめて契約すれば電気代がお得になりますよ!
「光熱費(電気・ガス)をまとめるメリット・デメリットを解説!」もぜひご参考ください。
まとめ
●オール電化とオールガスのコストを比較すると、月々の光熱費は都市ガスがお得!
オール電化の家にガスを引く場合は、ガス設備の購入のほか、ガス管の引き込み工事も必要になります。
電気温水器など、住宅設備の交換のタイミングで検討してみましょう。
●オール電化からオールガスに変更するメリットは、光熱費を抑えられることです。
ガスは立ち上がりが早くパワーが強いので、寒冷地の給湯・暖房も心強いですね。
「都市ガス」+「北ガスの電気」という組み合わせなら支払い先を一本化し、お得な割引も受けられます。
光熱費の削減や給湯設備の交換を考えている方は、ぜひ都市ガスへの切り替えも検討してみてはいかがでしょうか。
おトクになった事例もぜひご参考ください!

著者情報

エネルギー企画グループ
販売支援企画チームリーダー
工藤 鉄也(くどう てつや)
こんにちは!北ガスの工藤です。
札幌市南区生まれの南区育ち、学生時代はサッカーをずっとやっていました!
ガスへの切り替え営業担当を経て、現在は営業全般の企画を担当しております!
お客さまに喜んでいただける記事をお届けできるようがんばります!