灯油ボイラーの買い替えはいつ?検討前に知っておくと役立つこと
2019.12.13 更新
こんにちは、北ガスの武田です。
「最近灯油ボイラーの調子が悪い……」と感じている方はいませんか?
灯油ボイラーの寿命は、一般的には10〜12年程度と言われます。
今回は灯油ボイラー買い替えのタイミングのお話。
交換を考えた方が良い不具合や異常、灯油ボイラーの買い替えを検討する際に知っておきたいボイラーの種類やタイプなどをご紹介します。
灯油ボイラーの寿命とは?買い替えのタイミングについて
灯油ボイラーの寿命は、一般的には10〜12年程度と言われます。
もちろん使い方や環境によって多少差がありますので、7年程度で調子が悪くなって買い替えたという方もいれば、部品の交換や修理をしながら15年は使っているという方もいるかもしれません。
灯油ボイラーを使っていて以下のような不具合や異常が見られた場合は「そろそろ寿命」のサインかもしれません。
・着火時や湯沸かし中に異音がする
・着火時、燃焼時、消火後に異臭がする
・外の排気筒から黒い煙が上がる
・お湯の温度がぬるくなる、一定でなくなる
・お湯を出した時の水圧が弱い
・リモコンや本体表示がエラーとなる
・お部屋が暖まらない
長く使用しているボイラーで、このような症状が見られた場合は、費用をかけて修理するのが良いか、新品へ交換するのが良いか検討した方がよいかもしれません。
不具合があるボイラーをそのまま使っていると、いざというときに故障して使えなくなるかもしれません。
気づいた時点で早めに専門業者へ相談しましょう。
また、10年や15年とキリが良い時にボイラーの買い替えを検討する方も多いようです。
買い替えを決めたボイラーは、その前に一度修理をしたことがあるという傾向にあります。
普段はあまり気になる症状がないと感じている方も、1つの目安として年数を確認してみてください。
買い替えのタイミングでガスボイラーのエコジョーズに切り替える方も多くいらっしゃいます。
灯油やガスといった設備の熱源自体を替えることを考える機会は少ないと思いますので、買い替えを機に暮らしを見直してみるのも良いですね。
買い替え前に灯油ボイラーのタイプや特徴を知っておこう
長く使っているボイラーは修理や部品交換よりも買い替えをおすすめします。
灯油ボイラーには「給湯用」と「暖房用」の2つがあります。
給湯と暖房が別々になっていると、買い替えの際にはそれぞれに取付工事費などがかかります。
給湯と暖房を1つでまかなえる兼用タイプのボイラーもありますよ。
灯油ボイラーのタイプや特徴、選ぶポイントを知って、ご家庭に適したボイラーを選びましょう。
給湯用の灯油ボイラー
給湯タイプの灯油ボイラーを選ぶ際には「給湯能力」「給湯方式」「お風呂の機能」に注目してみてください。
給湯能力
1分間に沸かせるお湯の量を示す数字です。
この数字が大きいほど一度にたくさんのお湯を作ることができます。
大きく分けると2種類の給湯能力に分かれます。
・45~47kW(kcal/h):4人以上の家族世帯に向いています。
・36~39kW(kcal/h):単身者や3人以下の家族世帯に向いています。
給湯能力が高ければ、お風呂やシャワーと同時にキッチンでも快適に給湯を使用することができます。
給湯能力が高い方が高額なので、予算も確認しましょう。
給湯方式
給湯方式には直圧式と貯湯式があります。
水道直圧式と貯湯式では、給湯時の水圧に違いがあります。
◆水道直圧式
水道管と灯油ボイラーを直結させて、水道管からの吸水と同じ水圧でお湯を利用することができます。
水圧が高いので勢いのあるシャワーを使用でき、2階での給湯も快適に利用できるため灯油の使用量を節約できます。
ただし、水道管が古いと強い水圧でダメージを受けてしまう可能性もあり、定期的な点検も必要です。
◆貯湯式
直圧式より本体価格
が安価なことが多く、給湯器の中にある貯湯槽に水を貯めて加熱してお湯を作る仕組みです。
直圧式と比べて水圧は減りますが、その分少量でも安定した給湯が可能で水道管への負担も少ないです。
お風呂の機能
機能が少ないほど安価ですが、お風呂の機能も毎日のように使うものなので、何を重視するかよく考えて検討しましょう。
◆フルオートタイプ
・自動湯はり:設定の温度と水位まで自動で湯はりをします。水位で管理するため、残り湯があっても安心。
・自動追いだき・保温:浴槽の温度が下がると自動で追いだきします。保温の場合は、設定温度が下がるたび、細かく追いだきをしてくれる機能です。
・自動足し湯:設定水位より4cm水位が下がると自動で湯を足します。
・配管自動洗浄:排水時に約5Lのお湯を流し、自動で配管を洗浄します。
◆オートタイプ
・自動湯はり:設定の温度と水位まで自動で湯はりをします。水位で管理するため、残り湯があっても安心。
・自動追いだき・保温:浴槽の温度が下がると自動で追いだきします。保温の場合は、設定温度が下がるたび、細かく追いだきをしてくれる機能です。
◆給湯&追いだき機能プラスタイプ
・通常給湯:自動ではなく手動で湯量を調整。
・追いだき・保温:給湯後、温度が冷めたらスイッチを手動操作することで温め直すことが可能。
◆給湯専用タイプ
・通常給湯:自動ではなく手動で湯量を調整。
※保温や追いだきの機能はない、一般的な給湯器
暖房用の灯油ボイラー
暖房用の灯油ボイラーは、灯油を燃やして加熱した水や不凍液を家の中に循環させ、室内を暖めます。
主にパネルヒーターや床暖房に使われます。
暖房用のボイラーは1年を通して長い時間使用するので、給湯用よりも買い替えのタイミングが早くなる傾向にあります。
省エネ型灯油ボイラー「エコフィール」にも注目
エコフィールは排熱を給湯に利用することで熱効率を大幅にアップさせ、給湯効率の向上を実現した灯油ボイラーです。
給湯効率が良いため一般的な灯油ボイラーと比較して灯油の使用量が抑えられ、ランニングコストの節約につながります。
瞬間湯沸かしタイプの場合はお湯を貯めるタンクが不要で、灯油ボイラーのデメリットの一つである「本体が大きく設置場所の確保が必要」という点も緩和されますよ。
エコフィールについてはこちらで詳しくご紹介しています。
エコジョーズ・エコフィール・エコキュートの違いを解説します!
ボイラーの買い替え、灯油からガスなどへの切り替えもあり!
ボイラーに使う燃料は灯油だけではありません。
買い替えのタイミングには、ガスや電気を燃料とするボイラーもぜひ視野に入れてみましょう。
ガスボイラーなら「エコジョーズ」、電気ボイラーなら「エコキュート」などの省エネタイプのボイラーもあります。
ご紹介した省エネタイプのボイラー「エコジョーズ」「エコフィール」「エコキュート」の違いについてはこちらでも詳しくご紹介しています。
エコジョーズ・エコフィール・エコキュートの違いを解説します!
灯油ボイラーから替えることで「灯油切れの不安から解放された!」「雪かきをして灯油残量を確認しに行くわずらわしさがなくなった!」といった声も多く聞きます。
現在ガスボイラーや電気ボイラーを使っているご家庭も、一度ボイラーの状態をチェックしておきましょう。
ボイラーが壊れてしまうと、お湯が出ない、寒い、と一刻を争う事態に。
ボイラー交換は早めの検討がおすすめです。
まとめ
・灯油ボイラーの一般的な寿命は10〜12年程度と言われています。10年程度使っている灯油ボイラー使用中に異音や異臭、黒煙、水温や水圧の不安定、エラー表示などが見られたときは故障や寿命のサインかも!買い替えを検討しましょう。
・ボイラーを買い替える際には給湯能力や水圧の違いを必ずチェック!
お風呂のオートお湯はり機能など便利な機能も増え、ボイラーは年々多機能・高性能になっています。熱効率の高い省エネ型灯油ボイラー「エコフィール」もあります。
・ガスや電気でお湯を沸かす省エネタイプのボイラー「エコジョーズ」や「エコキュート」といった製品もあります。灯油ボイラー買い替えのタイミングでは都市ガスへの切り替えもぜひ合わせて検討してみましょう。
著者情報
第二営業部 リビング開発グループ
総合エネルギー推進チーム
武田 雄二(たけだ ゆうじ)
はじめまして。北ガスの武田です。
1976年5月16日生まれのB型です。
お客さまにあった省エネ(おトク)で快適な暮らしをご提案できるよう、日々勉強です。
皆さまと一緒に北海道の未来に向けて、省エネに取り組んでいきたいと思います!