札幌の新築住宅には省エネ設備を!代表的な設備や使える補助金を確認
2025.01.15 更新
こんにちは!北ガスの酒井です。
新築住宅を建てる際には、光熱費を大きく削減できる省エネ設備をぜひ導入したいものですよね。
そこで今回のコラムでは、住宅に導入される代表的な省エネ設備をご紹介します。
札幌で省エネ設備を導入する際に活用できる補助金制度についてもお伝えしますので、新築を検討している方はぜひご覧ください。
快適性も充実!省エネ住宅とは?
省エネ住宅とは、住宅で使用するエネルギー量を抑える技術や工夫が施されている住宅です。
具体的には、省エネ設備や再エネ設備を導入したり、断熱性や気密性を高めたりすることで、住宅の省エネルギー実現を目指します。
「省エネ設備」と「再エネ設備」は似ていますが、エネルギーの消費量を抑えるのが「省エネ設備」、自然エネルギーなどからエネルギーをつくり出すのが「再エネ設備」です。
省エネ住宅は光熱費を抑えながら快適な住環境を確保し、さらに環境にも優しいというメリットがあります。
主な省エネ住宅の種類
現在推進されている省エネ住宅について、主な種類をご紹介します。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
高性能な省エネ設備と高い断熱性・気密性、そして再生可能エネルギー設備を組み合わせることで、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅です。
政府は、2030年度以降の新築住宅について、ZEH基準の省エネ性能確保を目標として掲げています。
長期優良住宅
長く住み続けるための工夫が施された住宅です。
省エネルギー性能のほか、劣化対策、耐震性、バリアフリー性能など、複数の基準をクリアした住宅が認定されます。
低炭素住宅
二酸化炭素排出抑制を目指す住宅です。
省エネ基準より一次エネルギー消費量の20%以上削減するほか、複数の基準をクリアした住宅が認定されます。
LCCM住宅
建設から居住、廃棄までの住宅のライフサイクル全体で、二酸化炭素収支のマイナスを目指す住宅です。
高性能な省エネ設備と再生可能エネルギーの活用で、環境負荷を最小限に抑えます。
代表的な住宅の省エネ設備を知ろう
省エネ住宅に欠かせない省エネ設備は、エネルギー消費を抑えて光熱費を削減するのはもちろん、住環境の快適性も向上させます。
主な省エネ設備の種類と特徴
住宅で使用される代表的な省エネ設備を紹介します。
エコジョーズ+コレモ
コレモはガスエンジンで発電し、発電した電気は家の中の電気として使用します。
自家発電するので、購入電力量を大幅に減らすことができ、使わない電気は北ガスに売電することができます。
また、コレモで発電時に発生する熱は、捨てずに暖房へ有効活用します。
エコジョーズは排気熱を再利用することで給湯効率を大幅に向上させた省エネ型のガス給湯・暖房機です。
従来型ボイラーは熱効率80%程度でしたが、エコジョーズの熱効率は89~95%に向上しています。
家の給湯と、コレモの発生熱だけで暖房をまかないきれない時に稼働します。
冬の光熱費がかさむ北海道のために生まれたシステムで、エネルギーのムダをなくすことで、光熱費と二酸化炭素排出量を抑制できます。
なお、コレモは主に暖房する秋から春にかけて発電します。
エコキュート
空気中の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式給湯器です。
オール電化住宅では深夜電力を利用することでさらに光熱費がお得になります。
従来型の電気温水器と比較して、二酸化炭素排出量の削減にも効果的です。
エネファーム
天然ガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させ、電気とお湯を同時に作り出す設備です。
エネルギー効率が高いので光熱費の削減になり、発電時にガスを燃焼させないので二酸化炭素の排出量削減にも貢献します。
季節や天気を問わず、1年を通して発電します。
エネファームのしくみやメリットはこちらのコラムで詳しくご紹介しています!
ぜひあわせてご覧ください。
エネファームのしくみを解説!家でエネルギーを作るイメージを持とう!
太陽光発電
太陽の光エネルギーを直接電気に変換するシステムです。
自家発電した電気で家庭の電気を賄えれば、電力会社から購入する分の電気代が削減できますし、発電量が消費量を上回れば売電も可能です。
屋根に積雪のある季節や夜間、天気が曇りや雨の日以外の主に晴れた日中に発電します。
蓄電池システム
太陽光などで自家発電した電気は、蓄電池と組み合わせることで、発電していない時間帯にも自宅で作った電気を使うことができます。
災害時の備えとしても有効です。
なお、エネファーム(家庭用燃料電池)と太陽光発電と蓄電池を組み合わせることを「3電池連携」と言い、レジリエンス性を高めることができるため、採用する住宅が増えてきています。
節水トイレ
最新の節水トイレは、少ない水量で問題なく洗浄できるものが多いです。
1990年代までよく使われていたタイプのトイレが1回の洗浄に約13Lもの水を使用していたのに対し、現在の節水トイレは6L以下で洗浄できるタイプが主流となっています。
水道代の削減と環境負荷への配慮につながります。
高断熱浴槽
高断熱浴槽は、保温性が高く、長時間お湯の温度を保つことができる浴槽です。
最新の高断熱浴槽は4時間後の温度低下を2.5度以内に抑えられるといわれています。
追いだきの回数を減らすことができ、光熱費や二酸化炭素排出量の削減につながります。
再生可能エネルギー設備の活用
環境への配慮や持続可能社会の実現を目指し、自然エネルギーからエネルギーを生み出す再生可能エネルギー設備(再エネ設備)にも注目が集まっています。
太陽光発電も再エネ設備の一つですが、その他、住宅で採用される再生可能エネルギー設備の一例をご紹介します。
地中熱ヒートポンプ
地上と地中の温度差を活用し、熱エネルギーとして冷暖房などに利用する再エネ設備です。
ヒートポンプには空気熱を活用する技術もあります。
ペレットストーブ
木質ペレットを燃料とする暖房設備です。
燃焼時に二酸化炭素を排出しますが、「ペレットの原料である植物の成長過程で吸収した二酸化炭素なので地球全体としては二酸化炭素量は増えていない」という、カーボンニュートラルな観点の設備です。
なお、ペレットストーブを使用する際は、給湯にエネファームを選択することも有効です。
太陽熱温水器
太陽熱を利用して温水を作り、給湯や暖房に活用します。
札幌で省エネ設備を導入するなら補助金が使える!
札幌市では「再エネ省エネ機器導入補助金制度」を実施しています。
この制度は、札幌市民に対して対象となる省エネ設備の導入費用の一部を補助するもので、上手に活用することで自己負担を抑えて省エネ設備の導入が可能になります。
対象の設備と補助額は以下の通りです。
機器名 | 補助額 |
太陽光発電
※定置用蓄電池、又はEV〔電気自動車〕と接続することが必須条件 |
1kWあたり1万8,000円 (上限12万5,000円) |
定置用蓄電池
※太陽光発電設備と接続することが必須条件 |
1kWあたり1万5,000円 (上限6万円) |
エネファーム(家庭用燃料電池) | 8万円(定額) |
地中熱ヒートポンプ | 20万円(定額) |
ペレットストーブ | 5万円(定額) |
なお、2024年度は第1回、第2回の申し込みが終了、第3回の申し込み募集期間は2024年12月2日〜2025年1月31日(先着順)となっています。
こちらの補助金制度については「札幌でエネファームに利用できる補助金は?要件や補助額をチェック!」でも解説していますので、ぜひご一読ください。
詳細な要件やスケジュールなどについては札幌市の「再エネ省エネ機器導入補助金制度」ページにて最新情報を確認してください。
まとめ
・省エネ設備も充実!省エネ住宅とは?
省エネ住宅とは、エネルギー消費量を抑える工夫が施されている住宅。
省エネ設備導入や高断熱・高気密などの技術で、光熱費を抑えながら快適な住環境を確保し、環境にも優しいのが特長です。
・代表的な住宅の省エネ設備
住宅用の省エネ設備には、エコジョーズ+コレモやエコキュート、太陽光発電・蓄電池システム、エネファームなどがあります。
・札幌で省エネ設備を導入するなら補助金が使える!
札幌市では、札幌市民に省エネ設備導入費用を補助する「再エネ省エネ機器導入補助金制度」を実施しています。
対象設備は太陽光発電、定置用蓄電池、エネファーム、地中熱ヒートポンプ、ペレットストーブの5種類。
詳しい要件やスケジュールは札幌市のホームページを確認ください。
なお、北ガスでも省エネ設備のご案内を行なっております。
新築住宅を建てる予定のある方は、「都市ガス×省エネ機器」で、光熱費を抑えて快適な住まいを実現しましょう。
著者情報
酒井 夢(さかい ゆめ)
こんにちは!北ガスの酒井です。
生まれも育ちも北海道、生粋の道産子です!
趣味は、カフェ巡りと温泉旅行です。
最近は編み物にもチャレンジしています!
みなさまの暮らしを豊かにできるような記事をお届けできるよう頑張ります!